友の会

ふみよむゆふべ 平成20年度までの記録

第19回 3月4日(木)午後6時~7時30分 中央図書館5階多目的室

ギリシア人の考えた『美しい死』:テュルタイオスのエレゲイアを読む」

語り: 吉武 純夫 准教授(大学院文学研究科)
古代ギリシアには「美しい死」という概念がありました。戦死を表すことが多かったのですが、悲劇などでは、それ以外のさまざまな場合にもこの表現が用いられました。死が美しいとはどういうことをいうのでしょうか。カロス(美しい)という言葉の意味を明らかにしながら、この概念を完成させたテュルタイオスのエレゲイア詩を読んでみましょう。
「名大トピックス」No.203 部局ニュース p.30(記事掲載)
第19回は,34名の参加があり,終了しました。

第18回 12月4日(金)午後6時~7時30分 中央図書館5階大会議室

「図書館員のヨーロッパ美術館巡り」

語り: 川瀬 正幸 氏(京都大学附属図書館)
今時海外旅行も珍しくなく,海外の美術館を訪問される機会も多いと思います。しかし団体旅行では時間が制約され,駆け足鑑賞になってしまうことが多く,さて自分で計画を立て見て回るのもなんとなく厄介だと感じていませんか。
今回は,一図書館員が経験したヨーロッパの美術館巡りのノウハウを紹介します。旅に出かける前に調べておくことや旅の必需品,現地で注意すべきことのあれこれ。
また,何故画集でなく美術館を訪れるのか,美術館での作品以外の楽しみ方,お勧めの美術館紹介等々。
配布資料(PDF) 「名大トピックス」No.200 部局ニュース p.28(記事掲載)
第18回は,40名の参加があり,終了しました。

第17回 11月24日(火) 午後6時~7時30分 中央図書館5階大会議室

「座敷と伝統芸能 茶・花・香」

語り: 佐藤 豊三 氏(徳川美術館 専門参与)
室内芸能と称されるのに「茶道・花道・香道」があります。それらの活動の場は,いわゆるタタミを敷き詰められた部屋「座敷」です。この座敷をもとに,3回のシリーズで日本の伝統文化である茶・花・香の成立とその伝統を考えます。

第1夜 9月16日(水)「座敷の成立と香道」 第1夜は,49名の参加があり終了しました。

「香(かおり)」の文化は世界各地に特徴ある文化を形成しました。日本では「座敷」を活動の場として「香道」が形成されました。そこでは古典文学との融合がはかられています。日本人と香の関わりはそればかりでなく広範な生活の中で様々な形で受け入れられてきました。
日本の「香の文化史」をたどります。
配布資料(PDF) 「名大トピックス」No.198 部局ニュース p.18(記事掲載)

第2夜 10月20日(火)「座敷に飾られた花」 第2夜は,39名の参加があり終了しました。

「花」と人との関わりは「香」以上に世界各地で様々な形態が報告されています。「万葉集」に採録されているように,日本人は古代から花を愛しんできました。花を室内・座敷に迎えて形成したのが「立花」であり,花道の形成でした。それは花を素材としたルームインテリアの一つです。日本人と花との関わりを考えます。
配布資料, 花の流れ(PDF)

第3夜 11月24日(火)「座敷と茶」 第3夜は,38名の参加があり終了しました。

茶を喫することは中国で始まり,世界各地に伝播しました。日本では中国から様々な形式の茶が伝えられました。その一つである抹茶法から日本で伝統文化と称される「茶道」が形成されました。茶道はタタミの敷き詰められた茶室すなわち「座敷」が活動の中心です。「茶道」「座敷」を通じて、現代日本人の生活習慣を考えます。
配布資料(PDF)

第16回 平成21年6月17日(水)午後6時~7時30分 中央図書館5階多目的室

「舞台の上で<ふみ>を<よむ>-シェイクスピア劇の場合-」

語り: 滝川 睦 教授(名古屋大学文学研究科 英米文学研究室)
17世紀オランダの画家フェルメールは「ふみ」を読むことをモチーフにして何点か作品を残しています。「手紙を読む女」や「青衣の女」はその代表例です。これらに描かれた、読むことに憑かれたような女性、そしてなによりもこれらの絵そのものが、「読むことのアレゴリー」となっています。では「ふみよむ」人物たちが登場するシェイクスピア劇の場合はどうでしょうか。はたして劇中人物、そしてシェイクスピア劇は「読むことのアレゴリー」と言えるのでしょうか。
配布資料(PDF) 「名大トピックス」No.195 部局ニュース p.15(記事掲載)
第16回は,30名の参加があり,終了しました。

第15回 平成21年3月10日(火)午後6時~7時30分 中央図書館5階多目的室

「そろばん今昔」

語り: 藤本 保紀 氏(珠算史研究学会会員・日本数学史学会会員)
珍しい算盤,浮世絵や引札に描かれた算盤など,さまざまな算盤が登場します。
プレゼン資料(PDF) 「名大トピックス」No.191 部局ニュース p.32(記事掲載)
第15回は,31名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第14回 12月3日(水)午後6時~7時30分 中央図書館5階多目的室

「女性が学ぶということ ― 日本文学にみる〈女訓書〉の世界 ―」

語り: 榊原 千鶴 助教(大学院文学研究科)
・女性に向けて,心の持ちようや立ち居振る舞い,教養や信仰に関する教訓を説いた〈女訓書〉というジャンルがあります。その嚆矢は,阿仏尼が娘に書き送ったとされる『にはのをしへ』で,この〈母から娘への教え〉という結構は,続く女訓書の世界でもしばしば用いられることとなりました。今回は,中世期に成立し,近世期にも広く読まれた『女訓抄』を取り上げ,〈母〉は〈娘〉に何を求めたかについて考えてみます。
配布資料(PDF) 「名大トピックス」No.188 部局ニュース p.28(記事掲載)
第14回は,31名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第13回 9月9日(火)午後6時~7時30分 中央図書館5階多目的室

「近代英語の成立 -ジョンソン,スウィフト,アダム・スミス -」

語り: 水田 洋 名誉教授
・初対面でも話が通じるように,日常生活の必要をみたすための国語(標準語)の形成は,まずイギリスとフランスで,17世紀後半から18世紀末にかけて,一種の文化運動としておこなわれました。イギリスでその先駆となったのが王立協会(1662)で,一応の成果を示したのがジョンソンの『英語辞典』(1755)です。そのあいだの活発な言語活動を代表するのが,『ロビンスン・クルーソー』のデフォー,『ガリヴァー』のスウィフトです。アダム・スミスは1750年から73年まで,『修辞学・文体論』の講義をしますが,その中心テーマは,産業革命と民衆運動にうけつがれます。
「名大トピックス」No.185 部局ニュース p.21(記事掲載)
第13回は,44名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第12回 6月16日(月) 午後6時~7時30分 中央図書館5階多目的室

「天下人の画像賛」

語り:斎藤 夏来 特任准教授(附属図書館研究開発室)
・歴史的な人物の画像を,歴史資料として正面から扱おうとする動きが,最近,活発となっています。こうした画像を一見しますと,上部にしばしば賛とよばれる文字情報がみえますが,そこにどのようなことが書かれているのか,ほとんど知られていません。今回は,近世統一政権の樹立者として,数多くの画像が製作された秀吉と家康の画像賛の内容を吟味し,両者の画像賛にはどのような違いがあるのか,お話しします。
「名大トピックス」No.183 部局ニュース p.21(記事掲載)
第12回は,83名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第11回 平成20年3月4日(火)午後6時~7時30分 中央図書館5階大会議室

「名著『字源』の著者・簡野道明の若き日の足跡を訪ねて」

語り: 加藤 国安 氏(名古屋大学大学院文学研究科 中国文学)
・簡野道明(慶応元年~昭和13年)は、不朽の名著たる漢和辞典『字源』の著者として知られています。この辞典の登場により、日本人は初めて漢文を専門家のみのものではなく、国民的教養として受容することができるようになったといえます。また簡野道明は多数の漢文教科書を編纂、戦前の旧制中学での使用率は八割にも上りました。いわば国民的漢文教養の生みの親ともいうべき人物なのですが、今日、その名を知る人はまれになってしまいました。では、簡野道明とはいったいどのような人物だったのでしょうか。今回は、その生い立ちや青年時代に焦点を当てて取り上げてみたいと思っています。
その足跡を求めて、郷里の愛媛・宇和島を訪ねたり、また彼の建学した東京・蒲田女子高校で令孫のお話を聞いたり、さらには中国・大連にも飛んで彼の人生を振り返ってみることとします。
配布資料(PDF)
(配付資料の公開に際し,個人情報保護の観点から一部修正しました。)
「名大トピックス」No.179 部局ニュース p.32(記事掲載)
第11回は,36名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第10回 平成19年12月7日(金)午後6時~7時30分 中央図書館5階多目的室

「ユダヤ人・女性・詩人― エルゼ・ラスカー=シューラーの手紙」

語り: 山口 庸子 氏(名古屋大学大学院国際言語文化研究科 ドイツ文学・現代抒情詩・舞踊と文学)
・エルゼ・ラスカー=シューラー(1869‐1945)は、20世紀前半のドイツ語圏で、最も有名な女性詩人でした。「ユダヤの女流詩人」という偏見を、彼女は、詩や小説、イラスト、写真、パフォーマンスを駆使して、戯れつつ揺さぶって行きます。その彼女が多用したメディアが、手紙でした。非常に複雑で、しかも遊び心に満ちた書簡体小説『ノルウェーへの手紙』を読み解きながら、ラスカー=シューラーの「遊戯の詩学」の魅力を探ります。
配布資料(PDF) 「名大トピックス」No.176 部局ニュース p.23(記事掲載)
第10回は,21名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第9回 平成19年9月19日(水)午後6時~7時30分 中央図書館5階多目的室

「浮世絵を読む」

語り:勝原 良太氏(浮世絵研究家)
・浮世絵版画が印象派の画家たちに影響を与えたことは,よく知られています。それとは逆に,浮世絵師が舶来の洋書を入手して,銅版挿絵を自らの作品に転写し,なおかつ傑作との評価を得ている例が見つかりました。東西の文化交流の知られざる側面について紹介します。
あわせて,浮世絵の見立てについて取り上げます。江戸時代中期の春信から,幕末期の国芳・芳艶まで,見立ての手法の変遷を具体的に見てゆきます。「見立て絵」という眼の楽しみを体験しつつ,浮世絵を「読む」とはどのような面白い作業であるのか,考えたいと思います。
配布資料(PDF)
第9回は,44名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第8回 平成19年6月26日(火) 午後6時~7時30分 中央図書館5階多目的室

「平安文学に見る娘と親の絆」

語り:胡 潔氏(名古屋大学大学院国際言語文化研究科 平安文学・比較婚姻史・比較文学)
・平安時代には,婿取婚が行われていました。女性が家に残り,親の後見のもとで夫を迎えるこの結婚形態では,女性と親の絆が強靭でした。このような娘と親の関係が平安文学の中に多様に形象化されています。平安文学に描かれている幾つかの娘像を通して,当時の女性の生活環境について考えます。
配布資料(PDF)
第8回は,23名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第7回 平成19年3月9日(金) 午後6:00~7:30 中央図書館5階多目的室

「般若経の中の気になる表現」

語り:和田 壽弘氏(名古屋大学大学院文学研究科 インド文化学)
・般若経の中には,よく知られた『般若心経』や『金剛般若経』が含まれます。仏教用語を知っていれば表面上の意味はほぼ分かることが多いのですが,知っていても理解が困難な表現に出会うことがあります。例えば,『般若心経』の中の「色即是空」はその典型です。こういった表現は何か論理を超えたものを語っているのか,あるいは論理的に理解可能なことを語っているのか,考えてみたいと思います。
第7回は,42名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第6回 平成18年12月8日(金)午後6:00~7:30 中央図書館5階多目的室

「貝原益軒 『養生訓』 と道教思想」

語り:神塚 淑子氏(名古屋大学大学院文学研究科 中国哲学)
・人間の生命を天地宇宙の気に根拠づけ,養生の根本は「元気」を養うことにあると説く貝原益軒の『養生訓』は,中国の道教思想と深い関連があります。最も古い来歴を持つ道教経典『太平経』との類似点を紹介しながら,『養生訓』の生命観,心身論について考えます。
第6回は,42名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第5回 平成18年9月8日(金)午後6:00~7:30 中央図書館5階多目的室

「尾張藩青松葉事件直後の伊藤圭介」

語り:山内 一信氏(名古屋大学大学院医学系研究科 医療管理情報学)
・青松葉事件は幕末期尾張藩で起きた佐幕派一掃事件とされていますが不明な点が多くあります。その佐幕派には洋学派が多いようです。尾張藩の洋学を引っ張ってきた伊藤圭介にとってはおだやかならぬ事件と思われますが、事件翌日から圭介は医官として京都の警護に出かけます。圭介日記には事件のことは何も記載がありませんが,その心中を考えてみます。
配布資料(PDF)
第5回は,35名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第4回 平成18年6月2日(金)午後6:30~8:00 中央図書館5階多目的室

「江戸の礼節」

語り:秋山 晶則氏(名古屋大学附属図書館研究開発室 日本近世史)
・江戸の社会では,お辞儀の仕方や手紙の書き方などが原因で,しばしば騒動が起きています。その背後には,当時の身分制的な社会のあり方や,その変容が密接に関わっていたようです。参勤交代での紛争事例などを参照しながら,江戸の人々を巻き込んだ,礼節をめぐる意味と約束の世界について考えます。
第4回は,43名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第3回 平成18年3月17日(金)午後6:30~8:00 中央図書館5階多目的室

「平安朝和歌の真相」

語り:田中 喜美春氏(元・名古屋大学文学研究科 日本中古文学)
・平安時代の歌は,同時代と鎌倉以後の人々とで理解を異にするものが多い。彼らは,我々とは違った意識で生きているらしい。彼らが歌った方法に則って,その真相をとらえ,歌の事実を明らかにしたい。万葉集巻頭歌から古今集,光源氏の歌まで,若菜の歌を資料として平安朝の歌の根底にある思惟の一端を説きます。
第3回は,45名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第2回 平成17年12月16日(金)午後6:30~8:00 中央図書館5階多目的室

「西鶴の手紙」

語り 塩村 耕氏(名古屋大学文学研究科 日本近世文学)
・西鶴には,AからBへの手紙文だけによる,純粋の書簡体小説があります。その手紙を読むだけでAとBの人間関係や,それまでの人生の履歴などが浮かび上がってくるという,手の込んだ仕掛けとなっており,西鶴の名人芸を堪能することが出来ます。
あわせて,数少ない,西鶴自身の書いた手紙も取り上げてみましょう。
第2回は,43名の参加があり,好評のうちに終了しました。

第1回 平成17年10月14日(金)午後6:30~8:00 中央図書館5階多目的室

「十七世紀の恋文(ラヴレター)」

語り 前野 みち子氏(名古屋大学国際言語文化研究科 近世北ヨーロッパ文化史)
・十七世紀にはヨーロッパ中で多くの実用書簡集(手紙マニュアル)が出版されていますが,その中からフランスとオランダの模範ラヴレターを選んで紹介し,これら二つの社会の異なる恋愛観とその文化的背景についてお話しします。
第1回は,32名の参加があり,好評のうちに終了しました。