名古屋大学オープンアクセスポリシー
名古屋大学は、本学の教職員に対し、教職員が執筆する学術論文(共著含む)を可能な限り広く無償で公開することを求めるオープンアクセスポリシーを平成28年4月19日に制定しました。これにより、本学の教職員は、オープンアクセスポリシー制定後に出版された学術論文について、オープンアクセスにするか、不可能な場合はその旨を申し出ることになります。
ポリシーの適用範囲
以下のすべての条件を満たす論文となります。
- オープンアクセスポリシー制定後に発行された学術論文(査読の有無は問わず)
- 名古屋大学の教職員が著者になっている学術論文
※公開に支障がある場合は名古屋大学附属図書館に申し出ることで、本ポリシーの適用を免除されます。
オープンアクセスにする方法
下記の場合はすでにオープンアクセスです:
- オープンアクセスジャーナルに掲載されている(出版社・学会サイトで無料公開)
- CiNii・J-STAGE・PMCなどの学術ポータルサイトでオープンアクセスになっている
まだオープンアクセスになっていない場合、下記の方法でオープンアクセスにすることができます。下記のいずれか一つの方法により、オープンアクセスポリシーが求める「公開」を満たします。
- 名古屋大学学術機関リポジトリに登録する(登録要領)
- 購読モデルのジャーナルに掲載される論文について、著者がAPC(Article Processing Charge)を負担しオープンアクセス・オプションを選んで、出版社ウェブサイト等で論文をオープンアクセスにする
- 学外機関が設置するリポジトリに登録する
公開に際して留意すべき事項
論文をオープンアクセスにする際には下記の点に注意する必要があります:
- プライバシーに関わる内容を含んでいないか。含む場合は被験者等の本人から許諾があるか
- 盗用・剽窃等、著作権法または研究倫理上で問題がないか
- 出版社・学会・共著者等から許諾があるか
- 著者・共著者以外の者が著作権を有する図表、写真、データ、資料を含んでいないか。含む場合はこれらの著作権者から許諾があるか
- 研究を遂行するために学内外の機関・個人と契約した場合、その契約によって研究成果の公開手段が制約されていないか
- 特許・実用新案等の出願に関わる場合、論文公開がこれらの権利取得に影響がないか
- 研究成果を後日に出版(複数の論文をまとめたものや改訂を含む)する予定である場合、出版社から許諾があるか
よくある質問
出版後3年経つと出版社サイトで無料公開になりますが、別途オープンアクセスにする必要がありますか?
オープンアクセスポリシーは出版後即時のオープンアクセスを求めるものではありません。この場合は別途オープンアクセスにする必要はありません。必要はありませんが、論文の視認性をあげるために他の方法で早目にオープンアクセスにすることは良いかと思います。
オープンアクセスポリシーが制定される前に出した論文や名古屋大学に在籍する前の論文は、オープンアクセスポリシーの対象ですか?
名古屋大学オープンアクセスポリシーの対象外です。ただし、著作者が希望すれば名古屋大学学術機関リポジトリに登録する等、オープンアクセスにすることができます。
出版社に著作権を譲渡している論文をリポジトリで公開することが出来るのですか? APC やOpen Access Fee は払っていないのですが
学術雑誌掲載論文は、投稿規程内で定めたり、著作権譲渡書(Copyright transfer agreement)を取り交わすことによって、著者が出版者(学会・商業出版社)に著作権を譲渡している場合が一般的です。
その契約の際に、多くの出版者が著者に対してリポジトリ登録を条件付きで認めています。出版後数か月~数年後以降に著者最終稿であればリポジトリに登録可、としている出版者が多いです。
- 出版者が出版する論文のリポジトリ登録条件は、図書館で確認します。登録できない場合はご連絡します。
- 著者最終稿とは、査読後に出版者へ提出した最終原稿のことを指します。出版者はこの原稿を受理した後、レイアウトの変更やページの割り付け、ロゴの配置等の編集を行って出版(出版者の電子ジャーナルのサイトで掲載されている形式で)を行います。
一般的にproofファイルはレイアウト済みと見なされ、リポジトリ登録に利用できません。最終原稿がwordファイルや画像ファイルの場合は、図書館でPDFに変換して登録します。
名古屋大学には、オープンアクセス誌の投稿料や論文オープンアクセス化費用(APC)の割引や補助などはありますか?
雑誌によって割引や補助があります。こちらをご参照ください。
お問い合わせ
〒464-8601 名古屋市千種区不老町
名古屋大学附属図書館 情報管理課 電子リソースグループ(リポジトリ担当)
E-mail: lib-os::t.mail.nagoya-u.ac.jp(::は@に置き換え)