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静岡大学 | ||||
番号 | 質問 | 回答 | 回答プロセス | |
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静岡大学が旧制静岡高等学校所蔵の図書を受け継いだかどうか。受け継いだ場合、旧日本軍が1914年の第一次世界大戦の際に、中国山東省青島旧ドイツ租借地において旧日本軍がドイツから鹵獲した資料が混じっているかどうか、又それに関する書類等が残っているかどうか。 |
旧制静岡高等学校蔵書図書は、静岡大学が受け継いでいますが、鹵獲図書を受け入れた形跡及び、それに関する書類はありません。 |
現在、戦災にて消失した図書を含め25533冊の旧制静岡高等学校の受入原簿が存在する。ここには受入に関する情報である図書名、出版社、値段とともに「寄贈受入及び納入者」という記入欄があり、ここを中心に関連事項が記載されていないか調査したが、探している資料は見つからなかった。また、それに関する書類等も残っていない。 |
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2 | 清水の次郎長の女房の三代目のお蝶が「侠客寡婦物語」に次郎長との思い出を書いている。この本が静岡大学にあるかどうか。 |
「侠客寡婦物語」は、明治42年6月1日より15日までの「報知新聞 朝刊」に連載されています。なお、掲載の最終日は確認できません。 |
静大所蔵目録およびWebcatPLUSで所蔵検索したが所蔵なし。Googleで明治四十二年六月「報知新聞」静岡版に連載とあり。明治後期の新聞目録「河井家寄贈新聞目録」により、報知新聞(東京、報知新聞社刊)が静大所蔵であるということが判明。明治42年6月1日より15日までの報知新聞朝刊で掲載を確認。 |
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3 | 本学図書館蔵書のなかに、江戸幕府の教育機関であった静岡学問所(明治元年から明治五年まで)の図書があるかどうか。 |
現時点で調査できているものは、@佩文韻府(6門/3丁/106)A淵鑑類函(1門/3辛/1)Bホフマンのドイツ語辞書ーDr.Wilhelm
Hoffmann,Vollstandiges Worterbuch der deutschen Sprach(CL2/b/85) |
2万5千冊の旧制静岡高等学校の本を一冊づつ手にとって蔵書印を確認する調査は現時点ではなされていない。静岡大学図書館報である「図書館通信No.76に、教育学部の花井教授の『蔵書印「駿府学校」をめぐって』の記事があり、それにより和図書2点が確認できた。また人文学部城岡教授のホームページより、ホフマンのドイツ語辞書についての報告があった。 |
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4 | 敗戦直後、日本国憲法の原型となった憲法草案をつくり、後に静岡大学文理学部長も努めた憲法学者の鈴木安蔵先生の資料(「京都及土佐旅行」のスクラップブック等)が静大図書館にあるという情報をインターネットで得た。それらの資料についての所蔵を確認し、利用させてほしい。 |
鈴木安蔵氏資料の明細は次のとおり。 1.スクラップブック「京都及び土佐旅行」 2.鈴木枝盛研究資料 3.魯国法律全書 4.新憲法成立記念(アルバム) 5.官報号外(大日本帝国憲法)、公布(明治22年11月3日) 6.単行本その他 |
書庫内にあった鈴木安蔵先生関連資料を確認できた。また、これらの資料について、人文学部法学科の先生に目録の作成を依頼した。その後、図書館のOPACに登録し、「鈴木安蔵氏資料の取扱について」の利用要領を作成した。 |
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5 | 日本の教育史の生の記録として貴重な資料である、「静岡県磐田郡豊田町伊通小学校文書」が図書館にあると聞いたが、なぜ静大の図書館に所蔵されるようになったのかその経緯を知りたい。 |
伊通学校文書は、静岡大学教育学部の藤田忠男教授が蒐集され、教育学教室に保管してあったもの。先生が定年退職される時、教育学部の花井信先生が目録を作成し図書館の地方資料室に置いた。藤田先生が持っていた経緯については、教育学部浜松分校にいた藤田先生が、静岡第二師範で歴史を教えていた大橋俊一先生から譲り受けたもののようある。大橋先生の奥さんは伊通小学校の教育委員であり、奥さんの父親は当地の名士であったようだ。 |
静岡大学教育学研究報告 人文・社会科学篇 第36号(1985年)に、教育学部花井信先生の「井通学校文書目録ならびに略解」の中にその経緯が書かれている。また、静大所蔵の経緯について、蒐集されていた藤田先生に電話で直接経緯を伺うことができた。伊通小学校は、現在は豊田南小でそこにも資料があるということ、またこの資料は研究資料として希少なもので価値があること、豊田町に返却しても、図書館の資料として保存してもどちらでもかまわないことなどの話も伺うことができた。 |
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6 | 作品の初版・第1刷を探している。(『アレクサンダとざんまいねずみ』レオ=レオニ/作・谷川俊太郎/訳) その発行年月日を知りたいが、本の奥付には「1975年」とまでしか書かれていない。「○月△日」まで調べることはできますか? また、できるとすればどのように調べたら良いでしょうか。 (出版日付までわからなくても、1975年出版のものが初版の第1刷であるかどうかを確認したい。) |
出版社である好学社へ問い合わせを行った結果、取次ぎ業者の出版の記録では、1975年の4月に出版されているとの事である。 初版は1975年の4月発行で日付まではわからなかった。 1975年出版のものが初版であるといえる。 |
まずは『出版年鑑』で調べてみたが、該当資料は掲載が無くわからなかった。初版と思われる1975年出版の現物は所蔵館より貸借したほか、他館の所蔵目録をいくつかWEBで確認した。どこも1975年の記述までである。 出版社へ問い合わせを行ったが、出版日付の記録は無く、取次ぎの業者へ聞いていただいた結果、1975年4月に出版されていたとの事であった。 国際子ども図書館へレファレンス質問中である。 |
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7 | 丹羽文雄の作品で主人公が「了薫」というお寺の子供の作品名が知りたい。 新潟の柏崎が舞台だったと思う。 |
調査の過程で『日本文芸鑑賞事典』(16 昭和26〜昭和30年)
に記載されている作品「菩提樹」が質問の作品に内容が近かった。 内容は月堂良薫という八歳のお寺の子どもが作中に出てくることがわかったが、舞台は新潟の柏崎ではなく、架空の地名が使われている。名前についても「了薫」ではない。 |
『個人全集・内容綜覧』で作品名について確認をした。 『日本文芸鑑賞事典』(16 昭和26〜昭和30年) に記載されている作品「菩提樹」が質問内容に近いため、確認中である。 |
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8 | A
guidebook about Shizuoka Prefecture's Sightseeings in English |
・静岡図鑑 英語併記 本学所蔵(318.245/Sh94/2005) ・I love Shizuoka(英語、ポルトガル語、中国語) 県立中央図書館所蔵 ・A guide to Shizuoka prefecture 県立中央図書館所蔵 ・Shizuoka city pocket guide book 県立中央図書館所蔵 ・Shizuoka prefecture 県立中央図書館所蔵 ・静岡県ーSHIZUOKA- 三島市立図書館所蔵 ・静岡県生活・文化部 観光コンベンション室より 以下のパンフレットを寄贈 |
留学生からのリクエストで、静岡県の観光ガイドを英語版でほしいという要望があった。静大所蔵の中には観光ガイドは見つからず、また購入可能な資料も見つけることができなかった。静岡県横断検索により公共図書館でいくつか見つけることができたが、いずれも発行年が古いものであった。静岡県の観光コンベンション室に問合せ、最新の英語版の静岡関係の観光案内を寄贈してもらった。静岡県の県民サービスセンターでも観光案内はあるということでもあった。 寄贈された資料は、留学生コーナーに置き、留学生が利用できるように装備し配架した。 |
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9 | CD-ASAX(戦後見出しデータベース)にて検索された以下の2件の記事が、朝日新聞縮刷版には記載されていない。データベースにあった記事が、縮刷版に掲載されていない場合があるのかどうか。またこれらの記事を入手することができるかどうか。 1)1970年12月2日夕刊1面7段 (国籍書き換えで田川市を支援) 2)1970年12月19日夕刊10面9段 (調布も朝鮮籍書換え) |
1)縮刷版は通常版の後起版した紙面が収録されている。縮刷版を見ると欄外3版に●の印がある。これは誤った箇所を直したり、新しいニュースを突っ込んだりして改造版を作成した場合に●が付く。そのため見出しデータベースにあっても紙面にはない結果になった。 朝日新聞社から、通常の版建て(3版の後に二重の△記号)に掲載された切り抜き記事が送付された。 2)正しい掲載日は1970年12月26日 朝刊 20面 870頁 9段であった。 |
CD-ASAXと縮刷版とを比較して、確かに紙面には掲載されていなかった。朝日新聞社に問合せ左記の回答を得た。ちなみに現在の聞蔵Uには1)は掲載されていなく、2)は掲載されていた。 |
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